「ku:nel おしゃれについて。」

表紙のボタンが美しくて,思わず手に取ってしまった。

ku:nel (クウネル) 2010年 11月号 [雑誌]

ku:nel (クウネル) 2010年 11月号 [雑誌]

おしゃれな方々のファッションを楽しむ姿勢やこだわりなどが特集されていて,じっくりと読みふける。特に,60代だという白髪のバイヤーさんのファッション。白シャツ・青ボーダー・ジーンズ・白スニーカーと,大変にオーソドックスな組み合わせながらも,不思議とおしゃれ感が溢れる佇まい。ベーシックな装いの中にほんの少しの個性が加えられており,そのさじ加減がまた絶妙,というか。嫌みったらしさを全く感じさせずに,本当に自分が身につけているものを愛し,着こなしを楽しんでいるという雰囲気が,またいい味付けになっている。
ラフなのだけれど上品,ベーシックなのだけれどぴりっと引き締まる。その難しいバランス,あこがれるなぁ。私はどちらも中途半端で,野暮ったくなりがち。

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そしてそのままページを繰り続けると(刺繍家さんの特集ページも素敵だった),いつもよく見かける顔がちらり。あれれ,キリンジの特集が載っている。クウネルなんて久しぶりに手に取ったというのに,恐るべし,私の嗅覚!
今回は影響を受けた音楽に関するインタビュー記事。二人の原点を探ることができる,とても面白い特集だった。ずっと聞いてみたいと思っていたNRBQが紹介されていたので,これを機にいよいよ聞いてみようかな。以前にi-radioで取り上げられていた時も,妙に気になったのだ。

N.R.B.Q.のクリスマス・ウィッシュ(デラックス・エディション)

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ところで,「クウネル」ってやっぱり「食う」と「寝る」をかけた言葉なのよねえ。以前,とある本に「生きている本義は,食うことと寝ることですよ!」なんて記されていたことが,強く印象に残っている。その言葉を受けた悩める学生は,「あはは…そうですね。困ったときは,大好きな餃子を目一杯食べて生きていきますか!」と,話を続けていく。よくわからないけれど,当時の私はその一連の文章を読んで,何かが「スコーン」と抜けたのであった。足を知るというか,まずは動物として「生きる」ことが他の難しい事柄より何よりも大切,というか。
「そうそう(死ぬ訳じゃないし,大丈夫だよ)。」,と文章は続き,締めくくられる。わたしも最近はよく寝てよく食べているせいか,ぷくぷくと丸みをおびてきた。幸せ者だわ。でも少しは運動もしないとな…。