「明日があるさ」

昨日の帰り道でのこと。ガソリンスタンドの前を通ると、ウルフルズの「明日があるさ」が流れていた。
「もう、随分と前の曲になるよなぁ。懐かしいなぁ…」、なんて一人感慨にふけっていると、前を歩いていた中学生三人組も、「わっ、懐かしいね!」。嬉しそうにキャッキャッと騒ぎ出している。
確か、10年くらい前のリリースだから、三人とも当時幼稚園くらいじゃあないのだろうか?それでも、懐かしいの?ええ?ええ?
ひねくれ者の私は、意地悪〜く考え込むのであった。

その晩にお風呂で聞いていたラジオからもこの曲が流れてきて(!)、びっくり。

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その中学生は三人とも、年相応の清楚な可愛らしさが溢れていた。キラキラと楽しそうで、少し羨ましく思ってしまった。私が中学生の時、楽しく可愛らしい時間を過ごしたこともあったけれど、どこか悩ましさや重苦しさを取り払うことができなかったのだよなあ。
なんてことを思い出していると、過去記事を発掘。中学時代と今とこれからについての話。

2008/08/26 title:「双子座グラフィティ」
今日で(キリンジが)メジャーデビュー10周年?おめでとうございます。
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10年前の私は中学一年生で…夏休みは一体何していたのだろうか?お友達とうまく話せないというのが当時一番の大きな悩みだったような気がするけど、それ以外のことは面白いくらいに何も考えていなかったと思う。
10年経ってあの頃の悩みは克服したというか、以前ほど心のウェイトを占めなくなって、その代わりにあの頃全く考えもしなかった類のことを様々思い悩んでいる。当たり前といえば当たり前だけど、10年スパンのビフォー・アフターで較べてみると、あまりの違いに「あれ?別人格みたい!」とすら思えてちょっと驚いてしまう。
それでは10年後、私は何を考え、何を行っているのか。ちゃんと生きていられるかだって正直わからないのだから、せめて自分の感性に従って生きていくように努めたい。10年前の自分は、感性なんて押しつぶして、異常なほど周囲の要請に従って生きていたけど…。今でもある程度そうかもしれないが、どこか違和感を感じるようになったというだけでも大きいかな。
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そして、キリンジの弟も先日のミニライブでデビュー10周年のことについて語っていた。「10年経ったけれど、さほど変わらず、特に達観するようなこともなかった」、という話。でも、サラッとアコースティックで歌う姿には確かな貫禄があって、着実に築き上げたキャリアが感じられた。
他の話から、本当に音楽が好きなんだということも伝わったし、そういう自分に素直な姿勢で、丁寧に日々を重ねていく大切さのようなものを改めて感じた。そんなことをようやく(10年越しに)感じた私と違い、しっかり今を生きて、幸せそうで楽しそうな中学生は、賢く偉いな、と思うのだ。